
後鳥羽院本三十六歌仙絵 平兼盛像
ごとばいんぼんさんじゅうろっかせんえ たいらのかねもりぞう
紙本著色・墨書/一幅 鎌倉時代・13世紀
縦15.5cm 横17.2cm 五島美術館蔵
小型の歌仙絵巻の断簡。本図と元々一具であったとみられる「小大君像」「伊勢像」「中務像」の三幅(重要文化財 三重・専修寺蔵)があり、絵・詞とも「後鳥羽天皇(1180〜1239)筆」という、江戸時代初期の能書烏丸光広(からすまるみつひろ 1579〜1638)の極書が添う。そのため、一連の作品を「後鳥羽院本」と称す。白描淡彩の画風が特徴。本図の兼盛(?〜990)は、平安時代の歌人で赤染衛門の父と伝える。代表歌(『拾遺和歌集』巻第四「冬」261番)を書写する。