
蘭竹図 伝 鉄舟徳済筆
らんちくず でん てっしゅうとくさいひつ
紙本墨画/一幅 室町時代・15世紀
縦40.0cm 横32.6cm 五島美術館蔵
曲線の蘭に直線の竹を配した「蘭竹図」は、四君子(蘭、竹、菊、梅の4種を、草木や花の中の君子として称えた呼称)として中国の文人が好んだ画題の一つであり、日本でも室町時代の禅僧画家が描いたものが多い。本図には、室町時代の禅僧鉄舟徳済(?〜1342〜66)の印章が残るが、後に捺された可能性もあり、弟子で同じく墨蘭画を得意とした玉畹梵芳(ぎょくえんぼんぽう 1348〜1420?)の筆という説もある。梵芳は、京都の建仁寺や南禅寺の住持をつとめた禅僧。