
芥子園画伝
かいしえんがでん
紙本色刷/十三冊 清時代・17~18世紀
(各)縦29.3cm 横18.1cm 大東急記念文庫蔵
清代の画家王概(おうがい 1645~1710~?)編。江戸画壇にも大きな影響を与えた絵画制作の手引き書。康熙十八年(1679)に山水樹石譜である初集が、康熙四十年(1701)に二集「蘭・竹・梅・菊譜」と三集「草虫花卉・翎毛花卉譜」がそれぞれ出版された。画論、描写法の図解に続き、繊細な多色刷りで復元した有名画家の作品を収録。三集では特に鑑賞性が意識されて、見開きの画面が鑑賞しやすいよう初集・二集と装訂を変えている。様々な刊行本が伝わる中で、本書は全巻が揃い、初版に近い精巧さを保った早期の刊行本として注目される。