今城切 藤原教長筆
いまきぎれ ふじわらののりながひつ
紙本墨書/一幅 平安時代・12世紀
縦32.7cm 横50.8cm 五島美術館蔵
『古今和歌集』を書写した断簡。もとは素紙(そし 装飾を施していない紙)や薄茶・藍の染紙を綴じた冊子本。各頁に薄墨で周囲に罫線を引く。本品は、巻第十七「雑歌上」869番(右頁)と巻第十九「雑体」1016~1018番(左頁)のそれぞれ一部をつないだもの。筆者は飛鳥井雅経(あすかいまさつね 1170〜1221)と伝えられてきたが、現在は雅経の祖父の兄弟である藤原教長(1109〜80)とする説が有力。