
重要美術品
木の葉文平茶碗/黒釉木の葉文碗 吉州窯
このはもんひらちゃわん/こくゆうこのはもんわん きっしゅうよう
陶器/一口 南宋時代・12〜13世紀
高5.6cm 口径15.0cm 底径4.0cm 重192.9g 五島美術館蔵
実際に、木の葉(桑の木の葉と考えられる)を茶碗の内部に置いて焼成した碗。碗の内側底の中央に、葉脈がはっきりとした、形の良い木の葉文が鮮やかに見える。薄造りで轆轤目(ろくろめ)が目立ち、高台は小さく、底部から口縁部にかけて直線状に開いた平碗。口縁部にはごく細い覆輪(ふくりん 金属の口覆い)がある。底部を除いて黒色の鉄釉が掛かり、腰部は茶褐色を呈する。生産地は、中国江西省吉安市の吉州窯。類品に加賀前田家伝来のもの(重要文化財 大阪市立東洋陶磁美術館蔵)がある。