
重要文化財
紺紙金銀交書法華経 巻第二 伝 小野道風筆
こんしきんぎんこうしょほけきょう でん おののみちかぜひつ
紙本金銀字/一巻 平安時代・11世紀
(第一紙)縦25.1cm 横49.1cm(写真は巻頭部分) 五島美術館蔵
紺紙に金字と銀字で1行ずつ交互に書写した経巻。『法華経』8巻一具、あるいは開経と結経を加えて10巻一具として作られたものか。金銀交書の例は「正倉院文書」に記載があるが、現存品では天暦三年(949)奥書の「法華経 巻第七」(広島・浄土寺蔵)が最古の遺品。本品はそれに次ぐ古例。巻末の中院通村(なかのいんみちむら 1588〜1653)の跋では、平安時代中期の能書である小野道風(894〜966)筆と極め、長く加賀前田家に伝来したことを記す。