
重要文化財
破邪論 法琳撰 法隆寺覚印筆
はじゃろん ほうりんせん ほうりゅうじかくいんひつ
紙本墨書/一巻 平安時代・保安四年(1123)
縦26.5cm 全長201.2cm(写真は巻頭部分) 五島美術館蔵
唐時代の僧法琳(572~640)の撰述書。道士の傅奕(ふえき)が武徳四年(621)に高祖に進言した排仏論を「邪」として論破し、仏教を擁護する。巻頭に唐の三大書家の一人、虞世南(ぐせいなん 558~638)作の長文の序があることでも有名。本書は保安四年(1123)五月三日、奈良・法隆寺の僧覚印(1097〜1164)による書写本。紙の継ぎ目ごとに「法隆寺/一切経」の黒印が捺される。