絵唐津四方筒向付
えがらつよほうつつむこうづけ
陶器/五客 桃山時代・17世紀
[五客の内]高8.2cm 口辺8.9cm 底径4.5cm 五島美術館蔵
「唐津焼」は、肥前国(今の佐賀県西部から長崎県北部にかけて)で桃山時代から生産された陶器の総称。名称は、唐津港から積み出されたことに由来するとされる。左回転の轆轤(ろくろ)成形など、朝鮮半島からの技術をもとに、日用の食器を主として元和(1615~24)頃に最盛期を迎えた。鉄絵具で文様を施した「絵唐津」に優品が多い。本品は、草花の文様を自由な筆さばきで軽快に描く。轆轤によって全体を円筒に成形した後、胴部を型づくりで方形に仕上げている。