
三彩万年壺
さんさいまんねんこ
陶器/一口 唐時代・8世紀
高24.1cm 口径14.2cm 胴径25.8cm 底径11.7cm 五島美術館蔵
「唐三彩」は、中国唐時代の7世紀末期から8世紀前半にかけて、1100度より低い温度で焼成する、2種類以上の色釉を掛け分けて彩られた陶器。広口で肩から胴にかけて丸く張り、胴裾がすぼまる壺を「万年壺」と呼び、唐時代独特の器形。本来は蓋付のものであるが、本品には蓋は添っていない。白化粧(白土や白泥などを素地の表面に薄く掛けること)の上に掛けた藍彩と緑彩が焼成中に流れ、美しい文様となった。唐三彩の中でコバルトを用いる藍彩は少ない。類品が東京・出光美術館にある。