陶器／一口　宋時代・12世紀

高33.0cm　口径7.2cm　胴径20.7cm　底径8.8-8.7cm　五島美術館蔵

白化粧という、白土や白泥などを素地の表面に薄く掛けた上に、鉄絵具を塗り、牡丹唐草文（上向きと下向きの二輪の大きな牡丹の花を茎や葉の唐草文で繋ぐ）を線彫りし、文様の地の鉄絵具を鋭い刃物で掻き落とす。宋時代の民窯を代表する磁州窯で焼成された。磁州窯は、河北省邯鄲市郊外の一帯に分布する窯場。口が小さく、肩が張り、腰の部分がすぼまった形の瓶を「梅瓶」という。宋時代から各地の窯で焼かれはじめた。通常、被せ蓋が付くが、本品には添っていない。