磁器／一合　明時代・15世紀

通高45.2cm　口径6.7cm　胴径22.7cm　底径10.7-10.6cm　五島美術館蔵

日本の茶人が「天龍寺青磁」（てんりゅうじせいじ）と呼ぶ、中国明時代の青磁の梅瓶。天龍寺船（室町時代の貿易船）で運ばれたからとも、京都・天龍寺に伝わる香炉から付いたともいうが未詳。無文で宝珠型のつまみのある蓋を伴うのは珍しく、光沢のある澄んだ碧緑（へきりょく）色の釉色が美しい。2006年、中国浙江省龍泉大窯楓洞岩窯址の明時代初期永楽年間（1403～24）の遺構から同様の破片が身・蓋ともに出土し、宮廷向けの製品であった可能性が大きいことがわかった。