
三彩楼閣人物文大壺(法花) 景徳鎮窯
さんさいろうかくじんぶつもんたいこ(ほうか) けいとくちんよう
磁器/一口 明時代・15〜16世紀
高32.3cm 口径21.1cm 胴径35.0cm 底径21.0cm 五島美術館蔵
明時代の三彩は、唐三彩から続く宋・元時代の三彩を引き継ぎ、発展させたもの。素地の上に色釉を直接施す技法で、鉛釉などの流れやすい釉薬のため、色が混ざらないように、文様を堤のように盛り上がった輪郭線で囲む。中国では「法花」と表記。明時代前期に好まれた文様の、楼閣に人物、渦を巻く雲、碁を打ち、書画を鑑賞する人々を描く。内面全体に緑釉が掛かる。濃紺の地色に、所々に入れた明るい青と紫が映える優品。磁器質のため、江西省景徳鎮民窯の作品と考えられる。