
青磁鉄地白堆草花文梅瓶
せいじてつじはくついそうかもんめいぴん
磁器/一口 高麗時代・12世紀
高27.7cm 口径4.9cm 胴径16.0cm 底径10.0cm 五島美術館蔵
表面全体に鉄泥を塗り、青磁釉を掛けたやきもの。日本では黒釉や鉄釉のものとともに「黒高麗」(くろごうらい)と呼んだ。本品は、肩の前後に草花文を白堆(器の表面に白泥を載せる技法)で描く。草花文の形や釉調が、他の黒高麗の作品とやや異なり、類品は少ない。頸部はやや立ち上がり、わずかに外に開く盤の形の口縁が付く。器底部は高台を削り出す。全羅南道康津郡沙堂里の窯跡から類似の陶片が出土したことが知られているほか、全羅南道海南郡珍山里窯跡でも焼成されたことが確認されている。