
重要文化財
癡絶道冲墨跡 偈頌
ちぜつどうちゅうぼくせき げじゅ
紙本墨書/一幅 南宋時代・淳祐六年(1246)
縦27.3cm 横55.5cm 五島美術館蔵
癡絶道冲(1169〜1250)は、無準師範(ぶじゅんしばん 1177〜1249)と並び称された、南宋時代の禅僧。本品は、中国江蘇省南京の鳳台山保寧寺にいた時に、虎丘山雲嶽寺から来た専使(せんし 特別に派遣する使者)の悟兄都寺に与えた偈頌(仏教の思想を示す韻文)。雲嶽寺から住持を勧められたことに対する断りの語。癡絶78歳の書。筆線が鋭く、独自の払いを見せる。癡絶の墨跡は、伝存品が10点に満たず貴重。