
重要文化財
馮子振墨跡 与無隠元晦語
ふうししんぼくせき むいんげんかいにあたえるご
紙本墨書/一幅 元時代・14世紀
縦34.2cm 横100.6cm 五島美術館蔵
馮子振(1257~1327?)は、元時代に活躍した文人。号は海粟道人。当時の禅林を代表する古林清茂(くりんせいむ 1262〜1329)や中峰明本(ちゅうほうみんぽん 1263〜1323)らとの交流が深かったため、その書は禅僧と同様に墨跡として扱われ珍重されてきた。本品は、馮子振が日本から入元し、中峰明本のところへ向かう途中の無隠元晦(?~1358)に会い、日本にも正しく禅が伝わっていることを確信したため、無隠の求めに応じて日本の禅宗を賞揚する内容の語を書き与えたもの。