公益財団法人 五島美術館
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国宝

古林清茂墨跡 餞別偈

くりんせいむぼくせき せんべつのげ

紙本墨書/一幅 元時代・泰定二年(1325)

縦37.7cm 横99.2cm 五島美術館蔵

古林清茂(1262~1329)は、元時代を代表する禅僧。多くの優れた門弟を輩出し、彼らを古林の号である金剛幢(こんごうとう)にちなんで、「金剛幢下」ともいう。本品は、入元僧別源円旨(べつげんえんし 越前弘祥寺の開山 1294〜1364)に与えた餞別の偈(韻文)。古林64歳の書。能書趙孟頫(ちょうもうふ 字は子昻 1254~1322)の書風を学んだ、見事な行書を展開する。弘祥寺から朝倉氏、織田信長(1534~82)、丹羽長秀(1535~85)へと伝来した。