
重要文化財
東陽徳輝墨跡 尺牘
とうようてひぼくせき せきとく
紙本墨書/一幅 元時代・14世紀
縦30.9cm 横61.7cm 五島美術館蔵
東陽徳輝(生歿年未詳)は、晦機元煕(まいきげんき)の法嗣(はっす 法を嗣ぐ弟子)。本幅は、自分の近況報告と知人を紹介する手紙。清楚な書風を示す。兄弟子笑隠大訢(しょういんだいきん 1284〜1344)が中国元時代の天暦二年(1329)に竜翔集慶寺(りゅうしょうしゅうけいじ 江蘇省、現在は廃寺)を開いた頃に執筆したと推定。蘭の文様を空摺りした高価な料紙(蠟箋 ろうせん)を使用する。雲州松平家伝来。