
重要文化財
即休契了墨跡 餞別偈
しっきゅうかいりょうぼくせき せんべつのげ
紙本墨書/一幅 元時代・14世紀
縦28.7cm 横93.8cm 五島美術館蔵
即休契了(1269~1351)は、元時代の禅僧。月江正印(げっこうしょういん 1267~1350~?)と同門。日本の禅僧愚中周及(ぐちゅうしゅうきゅう 1323~1409)が弟子として知られる。本品は、愚中が、老いた即休に代わり、寺の業務を仕切っていた至正十年(1350)頃に、死期を悟った即休が、愚中に帰国するように勧め、半ば印可状(いんかじょう 禅学修行の認可証明書)のように与えた餞別の偈(韻文)と考える。