紙本墨書／一幅　鎌倉時代・13世紀

縦32.5cm　横109.8cm　五島美術館蔵

大休正念（1215～89）は、中国温州永嘉郡の出身。天目山径山寺の石渓心月（しっけいしんげつ　？～1255）に参禅し、その法を嗣いだ。文永六年（1269）、第八代執権北条時宗（1251〜84）の招きにより来日、鎌倉・禅興寺に入り、建長寺第3世の住持や寿福寺住持を歴任、最晩年には円覚寺住持となった。本幅は、かつて天目山においてともに修行した禅僧無象静照（むぞうじょうしょう　1234～1306）の求めに応じて「天台石橋頌」の巻首に付すために書いた序。「住禅興宋大休」とあり、禅興寺に住していた60歳の時の書と推測。