草双紙・洒落本 くさぞうし・しゃれぼん 江戸時代中期~後期・18~19世紀 大東急記念文庫蔵 「草双紙」とは、江戸時代中期ころから刊行されはじめた、かな主体の絵入り通俗読み物。表紙の色から「赤本」「黒本」「青本」「黄表紙」などと呼ばれる小型の袋綴本。お伽噺やなぞなぞ(赤本)、歌舞伎や浄瑠璃を題材にした物語(青本・黒本)、遊里、時事に取材した話や教訓もの(黄表紙)などさまざまな内容で出版された。また洒落本は遊里における人々の滑稽な姿を主に会話文で描写したもので、知識人の間で流行した。