
重要文化財
顕季集 伝 寂蓮筆
あきすえしゅう でん じゃくれんひつ
紙本墨書/一帖 鎌倉時代・13世紀
縦23.7cm 横16.3cm 大東急記念文庫蔵
平安時代後期の歌人で、歌道家「六条藤家」の祖藤原顕季(1055~1123)の自撰家集。『六条修理大夫集』の名でも知られる。顕季は白河院の側近としても手腕を振るった人物。本書には藤原忠通(ただみち 1097~1164)邸における作歌、他の歌人との贈答歌、『堀川院百首』収録歌など計368首を収める。『顕季集』諸本に比べ、誤脱が少なく、成立当初の姿を窺うことのできる最古本。寂蓮(1139?〜1202)筆の伝承を持つが、やや後の時代の作。寒山拾得図を金泥で型刷りした後補裂表紙が珍しい。