
業平東下り図(伊勢物語富士山図) 伝 俵屋宗達筆
なりひらあずまくだりず(いせものがたりふじさんず) でん たわらやそうたつひつ
紙本著色/一幅 江戸時代・17世紀
縦23.9cm 横20.4cm 五島美術館蔵
俵屋宗達(?〜1640頃)が描いたと伝える、『伊勢物語』第九段「東下り」富士山の一節を描いた色紙。主人公(在原業平)と童子、従者の一行が京都から東国へ下る途中、富士山の麓を馬に乗って通過する場面。もとは風炉先屏風に貼り付けてあった「伊勢物語図色紙」4枚(益田たき旧蔵)の内のひとつ。他にも、詞書の有無や画風がそれぞれ若干異なる「伊勢物語図色紙」が数多く現存することから、宗達が主宰する工房による複数のセット制作が想定できる。