
重要文化財
梅花小禽図 伝 馬麟筆
ばいかしょうきんず でん ばりんひつ
絹本著色/一幅 南宋時代・13世紀
縦27.5cm 横27.8cm 五島美術館蔵
梅の枝にとまる2羽の小鳥を描く。本作とは別に、同寸法で同趣の「梅花双雀図」(重要文化財 東京国立博物館蔵)という作品があることから、もとは大きな一画面であった作品よりそれぞれの部分を切り取り、二幅対の掛軸に仕立てたとも考えられている。室町幕府6代将軍足利義教(よしのり 1394〜1441)の鑑蔵印「雑華室印」を、「梅花双雀図」では画面右上、本図では左上に有する。筆者と伝える馬麟(生歿年未詳)は、中国南宋時代を代表する画家馬遠(ばえん 生歿年未詳)の子。本図は、馬氏の伝統を継ぐ南宋時代後半の画風を示す。