
重要文化財
寸松庵色紙 伝 紀貫之筆
すんしょうあんしきし でん きのつらゆきひつ
紙本墨書/一幅 平安時代・11世紀
縦13.0cm 横12.5cm 五島美術館蔵
『古今和歌集』の四季の歌を選んで書写したと思われる、もとは冊子本。現在、40点あまりが断簡となって残る。江戸時代初期の武将茶人佐久間将監実勝(しょうげんさねかつ 1570〜1642)が12枚を所有し、京都・大徳寺の塔頭龍光院内の「寸松庵」に伝来したことからの名称。茶の湯でも尊ばれ、近代以降、「継色紙」「升色紙」とともに「三色紙」として珍重する。料紙は、中国から舶載の唐紙(からかみ)。本品は、胡粉地に雲母刷(きらず)りした瓜文が鮮やかに残る。